“現代風刺”と感じる昨今の映画について
『JOKER』は風刺映画に分類されるのか判断に迷いがち
どうも、あすとろでございます。
先日『カセットテープダイアリーズ』を観てきました。
「こんなに暖かい物語…反則!」と終始ウルウルしてました…
そんな感想は置いときまして、カセットテープダイアリーズは1987年のイギリスで移民してきたパキスタン系の高校生ジャベドがブルース・スプリングスティーンの曲を聴いて人生に光が差し込んでいき…というストーリー。
本作を観てる最中、そして観終わった後にちょくちょく考えていたのは「実話とは言え、凄い“今”っぽく感じる人種差別風刺映画だなぁ」と感じました。
とても感動し批判する部分など1mmも無い素晴らしい作品だったのですが何故か小骨が喉につっかえるような気分でした。
寝ても覚めてもその考えは消えず、ブルース・スプリングスティーンの「Cover me」を聴けば聴くほどモヤモヤは増すんです()
そのモヤモヤの正体の片鱗がやっと分かった気がするので書き綴ろうかと思います。
結論を言うとそのモヤモヤは…
「今も昔もつまらん理由でくだらないことを繰り返してるなぁ」ということ。
想像しやすいのだと人種差別だと思います。
まあ差別、特に異人種に対して色眼鏡を持ってない方にとっては「差別しないの当たり前やろ」と思われてるかと思います。
日本ではあまり人種間における差別は少ないと思いますが、海外だと人種間差別は大きい問題にもなってるとニュースでも映画のようなエンタメ媒体でも顕著に現れてます。
分かりやすいのだと『ブラック・クランズマン』や『黒い司法』『私はあなたのニグロではない』が分かりやすいかと思います。
また人種の差別だけでなく戦争の愚かさなども嫌というほど各エンタメ媒体で取り扱ってるのにも関わらず争うことをやめません。
『ジョジョ・ラビット』『硫黄島からの手紙』また9月11日に『ミッドウェイ』も公開されます。
『アメリカンスナイパー』『ハート・ロッカー』なども命の尊さ、争いの醜さを描いていてNetflix限定ではありますが『タイラーレイク』は争いの醜さ以外にも少年が銃を持ち戦う現代のスラムを描いていました。
“格差社会”という意味ではアカデミー賞、カンヌ映画祭でもパルムドールを受賞した『パラサイト』や『JOKER』などが映画に疎い方でも名前だけは知ってるという人もいるかと思います。
どんだけ映画で数多の人の心を動かす作品を作っても貧困格差は止まらない、つまらん小競り合いも終わらない、人種差別の溝は深まるばかり。
自分も同じ人ですが「人間は本当愚かだなぁ」と日々のニュースでも、こうやって改めて考えても感じました。
なんか凄い現代を切るような文を書いてしまいましたが、要するに「現代社会を映してるような風刺映画だ!」と一概に言えるような社会になってしまってどこか切なく、そしてそんな感想しか出てこない自分の語彙力と知識の薄さに少し落胆してしまったって話です(知らんがな)
「この今の時代に改めて伝えたい!」という解釈にもなりますが、それだけ良くも悪くも時代の流れに警笛を鳴らす作品も増えてるという事なんですよね。
強いメッセージで骨太な作品も多いですが、その分観てる我々が変わらないといけないんだなと深く深く感じる今日この頃、というお話でした。
最後に『ブラック・クランズマン』で好きな曲と深く考えさせる画像を置いて置きます。
おまけ
『カセットテープダイアリーズ』のサントラとしても使われているブルース・スプリングスティーンのCover meは最高な曲なので是非聴いてください。
あわよくば映画も観てください。
後悔させません、お願いします。